星空と宿り木に羽鳥が舞う日

“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)

“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)

今まで登場した文学作品をギュッと濃縮したかのような嵐が、心葉たち登場人物の間に吹き荒れたかのような展開。何よりもその重さに痺れました。何て愚かなコノハなのでしょう、何て可哀想なコノハなのでしょう。そんな彼を取り巻く3人の少女が、それぞれの形で特別な想いを表現しているのが素晴らしい。琴吹さんの対決も、ちぃの願いも、美羽の慟哭も、みんなみんな愛しくて堪らなかったなぁ。
今回のモチーフに関しては、何というかクライマックスに相応しい王道の作品だと感じました。この作品のラストは幼いときから、酷く印象に残ってたのですが、改稿を重ねた上での結末とは知らなかったです。そしてほーちゃんの朗読を思い浮かべてしまう俺dbリスナー&桑島スキー。そして映画としても一番見ています。もちろんネコアニメ。そんな馴染み深い作品だからこそ、一つ一つの描写がくっきりと浮かんでは文学少女の言葉が染み渡って…本当に自分も透き通っていくような感覚でした。
そんな感じで文句なしに良かった!ヒロインの描写も色々くるものがありましたし。何より、きちんと「お付き合い」という関係で歩みを進めた2人を応援したい!それと、くとぅるふ少女の可愛さな!こいつぁヤバイ。何気にミステリーな引きで終わっているのが気にもなりますし、次回ラストかもしれませんが何となく潔い終わり方するんじゃないかなーと想像しつつ。井上ミウ、幻のラストでもう一度涙しつつ。本当に、良かった。