友情は、死なない

神様のメモ帳〈4〉 (電撃文庫)

神様のメモ帳〈4〉 (電撃文庫)

あー、自分の中では『さよならピアノソナタ』を超えました。元々ニート探偵の方が好きなのですが、ピアノソナタピアノソナタで最高ですしね。でも、この熱さには参ります。気長にのんびりと続けてくれないかな、このシリーズ。
今回は四代目と平坂組を巡る物語。あとは、微妙にシンクロするギャルバン。黒いつぐみは本物なのでしょうか?ユーリが参加すれば全員女ですよね!半分嘘。とにかく、バンドのプロモート活動を巡る舞台裏もなかなか面白くて。ナルミは相変わらず無駄に人脈あって無駄にセンスがある。いやーむかつきますね。
そして天然ジゴロ。巻を重ねる度に新しい女の子引っ掛けてる印象が!仕事できて人望あってモテる―ニート候補生…ってあれ、殆ど無敵なんじゃね?そこを勝ちに行かないアリスたちの危うくも眩しく見える絆というか友情が、モラルに反していようとも羨ましく思えます。ナルミはその道を行くか行かまいかで、いつもウロウロしているけど、飛び込むときは大胆に真っ直ぐ飛び込んでいける熱いヤツ。そして口が上手い。上手すぎる。行き着く先は稀代のジゴロか詐欺師か、それともある探偵の活躍を物語に残る探偵助手の役回りか。今のところ全部です。やはり勝ち組だ。
毎度毎度の「死者の言葉」については、さすがに何となく気付けてしまう展開でした。むしろ、四代目と平坂錬次が交わした杯の方が印象的。京阪神に住んでる者にとっては、その重みが実感できます。丁寧な言葉を使うときは勿論標準語に準じての言葉遣いではありますが、素で喋る時に普通のイントーネーションで喋るのは、ホント無理。だから凄いと思う、2人とも。そんな2人の弟であるナルミも充分凄い。だから、とてつもなく熱い展開になったのではないでしょうか。ニート探偵も、いつもとは違う生きている実感とか、体感とか実体のある行動だったような気がします。
まあアレですね、アリスの匂いがするぬいぐるみとかパジャマとかシーツとかに包まれて二度も同じベッドの上で寝られる訳ですしねナルミ君は。体温を感じれるのも当然かか。畜生、心底羨ましいんですけど、と妬みつつ。次も待ってます。