女学院の倒錯劇(ロンド)〜てこぷり→おとボク→マジカルウィッチアカデミーと辿り見つけた事。

マジカルウィッチアカデミー(アトリエかぐや)感想、他。
このメーカー、評判は聞き及んでおりました。曰く、大層エロいと。今作において初めて体験する事と相成った訳ですが…うーん濃ゆい。1シーンごとに主人公が頑張る回数が、凄まじいの一言。普通死にます。一方その絶倫っぷりで、キャラごとのH描写の差異を埋めてしまっているのが良いんだか悪いんだか。まあ、「あのキャラはアレがない!」って不満は出ないでしょう。
しかし妙に昂奮するのは主人公・ツカサの美少女/美少年っぷり。ふたなりとか性別転換とか女装(ゴスロリ)って、魔法学園モノとの相性が良いんだなと実感。ネコミミ、悪魔っ娘なども違和感なく組み込める訳ですし。妙に納得しながらプレーしてました。
そしてハーレム展開ですが…さすがに一気にやり通すのは不可能なボリュームなので一旦停止中。ここら辺でふと「てこいれぷりんせす!」に似ているかなと思った訳ですよ。能力に覚醒してからの絶倫っぷりとか相通じるものが。ヤラレ系・ショタキャラであるというのも共通してるし、一芸持ちであるところ(魔眼とか透明人間とか)も。とまあ、こじつけと言えばそうなりますか。
ただ、「てこぷり」の主人公・ミツルには結構な衝撃を受けたのも確か。容姿だけ見れば、よくぞまあ、といった感じで、でも透明人間で色々やらかすにはアリな奴なんだよなぁ。ヒロインには最後まで容貌は窺い知れない・最後の最後にオイタできなくなったと思いきや変態親父の肝入りで逆襲のハーレム展開、ってのは面白かった。要は格好良い主人公じゃないから安心はできないんだけど、そのアンバランスなところが新鮮であったという事。
翻って「マジカルウィッチアカデミー」のツカサたんは?と言えば、可愛いけどヒロインで考えるなら地味め。でもオトコだってのが絶妙なところで、眼鏡キャラであるというのも大きいかも。加えて、顔に似合わぬ飛び道具の性能。そんな主人公が女の園に放り込まれる面白さってのは、やはり新鮮な訳ですよ。
もう一つ外せないエロゲとして「処女はお姉さまに恋してる」が挙がると思います。こっちはオトコとしてばれないように女子校に入ってくる、すなわち女装モノ。特徴は「オンナ」として格好良いという事ですかね。後、墜ちていく様が面白い。受け受けしい主人公ってのは割と共通するところかな。いずれにせよあまり見うけられないキャラで、面白い・アリだなって思わせるという事です。
ここまできて考えたのは、こういった倒錯しつつもアンバランスな魅力を持った主人公が、割とウケているのは何故か?という事。エロシーンで言えば、男である主人公があたかもヒロインに襲われているかのような描写に対して何故魅力的と思えてしまうのか、という事。流行りとしての素地で言えば、まず第一にここ1、2年は「姉萌え」に傾倒しているのが挙げられると思います。年上の女性にアレコレしてもらえる快感、といったところか。第二に「ブリジット」の一種異様な流行り具合とみさくらなんこつから受けた両性具有の衝撃、などと言っておきますか。「やらないか」でも良いですけど。性描写や居住まいに関してパラダイムシフトだかレジュームチェンジだかが起こったのですきっと!恐らく。あるいは。第三に「マリみて」。これはいちいち言うまでも無いか。ただし、あの世界観、面白さをエロゲにシフトする段階で第一、第二の要素が使われたんじゃないかと推測。どうすれば「マリみて」の面白さをエロゲに活かせるのか、上手く考える必要があったんでしょうね。オンナ同士の睦み合いに終始してはむしろ損なわれるモノが大きいんじゃないかと。ふたなりだけではやはりあからさま過ぎると。そこで主人公(オトコ)をどう組み込むかと考える中、女と見間違うキャラや、寧ろヒロイン(お姉様)が食べたくなるようなキャラにしていく事で、世界観を残しつつすんなりHできるように持っていく事ができたんじゃないですかね。あざといけど、ポイントを押さえているから許せるし面白いんだと感じますね。