トリオ・デ・トリオ
三辺は祝祭的色彩―Thinkers in Three Tips (電撃文庫)
- 作者: 佐竹彬,千野えなが
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/09
- メディア: 文庫
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印象は、やはり森博嗣。1巻のあとがきであっさり告白している辺り、かなり自覚的な様子。似ているとかパクリとか言うよりは、むしろ繋がりのある世界くらいに思って楽しむ感覚で読めるので問題はないと思います。「彼女」が作った次世代の世界での物語、みたいに。
事件のトリックについては、良くわからんかった。それは道理の知識と情報学で「出来る事」がまだまだ読者側には推測し辛いからなので、仕方ないとも言えるかな?渚の感情が、フラットな中にも少し色づくものがあって、そういう描写は好ましいのだけども。後は言葉のレトリック部分が正しいのか間違ってるのか…これも良くわからんけど、刺激的な要素ではある。うーん、何かわからんところだらけ?
まあしかし、黒幕の影もそろそろ正体を現してきたりして、話の展開自体はわかりやすいし読みやすいかと。ミステリの王道と、情報学というSFチックな要素を無理なく融合させている部分も中々良い。続きがあるなら何だかんだで、手にとってしまう類の本だなぁと。超個人的にお気に入り、なシリーズという事で一つ。