トゥー・マッチ・ラブ

私の遠藤くん (集英社文庫)

私の遠藤くん (集英社文庫)

某『田村くん』とは違い「わたしの」という事で、バカップルものか?と思いきや。遠藤君を巡る一連の騒動と、テニスクラブに通う妻達の会話が、だんだんと変な方向に転がっていくのが面白かった。
後は、経歴を探る手段として、ブログの内容から推察するというやり方が妙に印象的。何気ない日記でも他人からすれば、何がしかの過去を示す足跡になるというのは実際、あるようにも思えるけど、どうなんでしょう。
サイコな展開にうげ!となりつつも、何となく笑ってしまえて最後はしんみり。ファンタジーよりあり得ねぇ!と思うと同時に、リアリティの怖さもやっぱり感じる作品なのでした。