ホロウ、考察。

Fate/hollow ataraxia 初回版(DVD-ROM)

Fate/hollow ataraxia 初回版(DVD-ROM)

さあ、この4日間を振り返ろうー大きな矛盾と魅力を抱えた「約束の4日間」を。


まず矛盾しているのは、当然のごとく「全てのサーヴァントが現界している事」に対する解、でしょう。発売前から約束されていた「別れ」のビジュアルイメージである、“夕日に照らされるセイバー”は見事に反転。未来への回帰は、まさかの温泉下宿桃源郷への扉なのでした。めでたしめでたし。
…で、あるが故の違和感は大なり小なり感じるのはもう仕方ないとしか言いようがないのでは?「Fate/stay nightの余韻を壊してる」とまではいかないものの、騎士王とのラストシーン、桜の背負うべきもの、などなど…やはりエンディング同士がぶつかりあってる部分は存在しているかと思います。


そんな違和感に対する、個人的な落とし所は「ホロウ=バゼット(カレン)ルート」である、という考え方です。大層な解釈ではありませんが、前作のセイバー・凛・桜ルートに続く第4のルートとして捉えれば良い、と。ならば、誰のルートが下地であるのか?もしくは複合ルートなのか?というややこしい考え方をせずに済みましょう。別世界・平行世界まで行くとまた少し別の考察がブレンドしそうなので、あくまで「別ルート」という形、今までのエンディングにも干渉してこない。だからこそ4.5日後の物語も素直に楽しめるってもんですわ。


という訳で目立ってなかろうが今回のヒロインはバゼットさんにカレンであるという事で以下、感想。

  • バゼットさんは「さん付け」が良く似合う、凛々しくも可愛いお姉さんというギャップが素晴らしかった!戦闘面でも、強さと弱さがはっきりしていて潔い。士郎・セイバーとの対戦はどうよ?って一瞬思ったんですが、それまでのセイバー戦で恐らくは何度も、でしょうから一回くらいは良いんじゃないかな?とも思ったり。どっちやねん。
  • 対してカレンは…エロい。実はホロウやってて一番興奮したのは、この娘さんでした!地味だとか目立たないとか言われてます?が、身の上話を延々聞く場面で何故か反応してしまい。やー、あの設定は少し反則ですってば。エロいのに穢れてない人物像な辺り、桜とは対照的ですね。黒いのに飲み込まれそうな感想ですが。ビジュアル的には法衣姿の方が好き。つまり「はいている」方が良い。さすがに意図的なスカートなし、というのは破廉恥ぃ。
  • 士郎。ボーン・トゥビィ・ワァァァァィル♪ド、な今回の在りようはまさしく七夜的な存在とも言えましょう。バゼットへの想い、カレンへの接触はかなりはまった。くそ、実は良い男じゃん、って思える活躍がナイス。真偽はさてあれ。

hollow ataraxia」という本編だけで語れば、実は割とシンプルな話なのかも知れないですね。それでも今回、3人の物語は実に飄々とした余韻を残してくれました。イメージの齟齬に苦しんで結構な時間はかかりましたが、今ではすっきりと話を追えるようになりましたし。後はそう、メインディッシュである「その他」のキャラクター達…夢の競演に心置きなくダイブすれば思い残す事はない、と思うのです。