『ダブリンの鐘つきカビ人間』を観る。

群馬水産高等学校黄金のバッテリーは不滅って訳だよ
黄金のバッテリーか…
私がライト!
私がレフト!
WOWOWにて録画・視聴。再演するとは驚きです。主役級は入れ替えなものの、市長や神父や剣士など、(笑いの)重要な役どころは同じキャストで臨んでいるだけに、お芝居がどう変わったのかに注目しつつ鑑賞しました。
まずビジュアル的には前回よりも洗練されてて格好良かったです。ただしそれと同時に童話めいた雰囲気が減ったのは良し悪しでしょうか。服装などは前回のいかにもなゴテゴテ感の方が好みかも。
役者さんにも同じ事が言えるのですが、何といってもカビ人間が普通。思ったより普通。ラーメンズの片桐でもって普通。さとるも格好よい。だから後々ユニフォームチェンジしてもインパクト薄かったなぁ。おさえとまなみ演ってた人は、まあ頑張ってほしいなー、と。
意外だったのはギャグシーンが同じな事。つまり脚本としてあの台詞あの演技なのだという事なのか。それならむしろ、初演当時と同じテンポでやった方がずっと面白かったと思う。違いを出そうとして微妙に滑ってたような気がしたので。でも、初めて観る人には面白かったと思います。市長と神父のやり取りは相変わらず最高。こんにゃーく畑にー春ーが来ーたー…変な歌だがそれが良い。
結論としては初演の方が好き!になるのですが、それを言ってしまっては仕方ないか。演出のなめらかさというか、振り付けや台詞まわしは凄く洗練されていたので、クライマックスで良いお芝居があれば、きっとまた泣けてただろうになーと少々残念に思えます。
まあしかし何です、この作品のキモは最後の最後なので。「アレ」さえ観られればもう良い!というくらいに痺れるラストは、やはり最高でした。ファンタジーとしてお伽話として、これほどの結末が用意されている限り、間違いなく名作と呼ばれるお芝居でありましょう程に。