そして開放へ。
- 作者: 高村薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/08/12
- メディア: 文庫
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合田雄一郎の結末については何も言うまい、結局『マークス』での絶頂感と肩を並べるほどの夏の灼熱感が感じられたのだから。野田達夫も然り。彼が求めた色彩と、2人の主人公を狂わせた女・美保子の行き着いた先にとんでもない疲労感を覚える虚しさは圧倒的です。最後が、こうなのかと。
タイムリーな人には本当にタイムリーに響く小説。夏に読んで発狂したい人は是非。12年振りな人もどうぞ。