天使のサプリ

天使のレシピ〈2〉 (電撃文庫)

天使のレシピ〈2〉 (電撃文庫)

上半期のおすすめライトノベル5選に挙げておきつつも「エロい」で済ませていた第1巻でしたが、この第2巻も相当エロい。イラスト担当の松竜ファンなら即買い、そうでなくともジャケ買いで手を出して正解な一冊。カラーもモノクロも、イラストのチョイスはかなり素晴らしい!と言えます。
お話の方は、一巻の印象からさほど変わらず、といったところ。ただし世界観やルールはかなりわかりやすくなったので、行間あるいは読後感の余韻が楽しめるようにはなりました。
エピソードとして好きなのは一つ目の「FAKE」。凄く良い!です。ねこが男の子に恋をする切なさがぴったりと「はまって」いて面白い。「羽根」を軸とした結末としては、少し悲しくて、でも人としてはきっと幸せなこと?だったのが何とも。
対となるエピソード「相談員」と「実習生」は、少しリアルな感覚でもって読めるのが特徴。この物語をして、二巻の方が面白いと言うべき存在…なのかも。とりあえず97ページは見ておいた方が良いと思う。何はなくとも。
実のところ、一巻のやり過ぎななくらいに破天荒な組み合わせが何気に好きだったので、二巻の妙に洗練された彼氏彼女のお話は少し残念。逆に言えば、一巻を読んで肌に合わなかった人にとっては非常に取っ付きやすくなったと言えるのでオススメ。願わくば、天使が羽根をそろえるまで読んでみたいなーと思いつつ。