夢幻の如くなり

ηなのに夢のよう (講談社ノベルス)

ηなのに夢のよう (講談社ノベルス)

凄い。Gシリーズの中でも屈指のあっさり加減。これまでも、事件に対する動機付けや意味など無く、当事者の抽象的な美しさの捉え方というか…非常に詩的な面が強調されている展開ではありましたが、今回は本当に添え物といった内容で。犀川や紅子がほんの立ち話で終わらせてしまうような類の。まあ読んでいるこちら側からからしても、それとしか予測できないような、もはやトリックがどうとか意味は無いんだよというコンセンサスを一種、Gシリーズからは感じているので良いと言えば良いのですけども。
それよりかは、幾分衝撃的なのが、やはり萌絵の今後であるとか、そもそもの発端である両親の死の原因と一作目の島で確認された人影であるとか…思いっきり以下続くな内容が気にはなります。それに伴って加部谷・海月・山吹のトリオによる活躍も変化があるでしょうし…うーん、どうなるんでしょう?
あと、自殺や殺人に対する報道の見解は、自分も共感です。TVという影響力を分かっていながら行使する方にもやはり問題はあるんじゃなかろうかと思いつつ。