新たな危機に、立ち向かえ5121!

ガンパレード・マーチ 山口防衛戦 (電撃文庫)

ガンパレード・マーチ 山口防衛戦 (電撃文庫)

とうとう帯の紹介文にまで堂々と「榊ガンパレ」と銘打たれて、まさかの新章突入!これで榊版『ガンパレード・マーチ』も通算11冊目、堂々のご長寿シリーズに仲間入りを果たしたと言っても良いかも知れません。
しかも、どうやら原作の枠から外れてオリジナルの展開になったらしく。ゲームやった事ないのでどの辺からが独自の物語になっているかは詳しく説明できないので何ですが…『ガンオケ』三部作との空白期間を埋める事になるのは間違いないかと。
それに伴って、オリジナルキャラクターのビジュアルも登場してます。橋爪、イメージよりずっと格好良い!恐らくはモヒカンのイメージが強かったんだろうなぁ。佐藤まみは逆に地味めな印象。金髪じゃなかったっけ?いや戻したような描写があったような無いような…忘れた。相方の神崎由美は個人的にグッドです。紅陵女子α小隊は初期の頃から活躍しているし、再登場は嬉しいところ。
より注目なのは旧荒波小隊の面々。荒波大佐、こりゃモテて当然だわ。参謀が岩田裕の従兄弟だったり美味しい役回りですつくづく。そして、直属の部下「土木一号・二号」である田中&藤代!めっさ可愛い。岩国基地を巡る戦いは今後熱くなりそうな予感です。
もう一つの軸にして主役である、5121小隊の面々も相変わらず個性発揮しまくりで。九州撤退後それぞれの道に別れた隊員が、幻獣本土上陸を受けて再結集するという、王道にして一番熱い展開が見もの。犠牲者数230万人という事実が、それぞれのメンバーに暗い影を落としていているので中々に重苦しい展開ではあるのですが…「全員生き延びる」という奇跡的な展開の一方で、実はこれだけの「死」が横たわっていたのだというリアリティを感じます。今までよりも更に過酷な戦いが待つのは必定、それでも腹を括った彼らの活躍できっとハッピーエンドになりますように…と願いつつ。