Fate/Zero Vol.2-王たちの狂宴- 感想。

Fateで狂宴とあるからには、きっと素敵かつ一筋縄ではいかない戦いの宴かと思ってましたが…まさか真逆にして真っ当な意味での狂宴とは!宵の宮、最高潮の第二巻。個人的にはギルガメッシュに痺れました。以下、妄想&感想。

  • まずは人妻アイリさんかっ飛ばし。セイバーも騎乗スキルあるから、ここから峠に新たな伝説が生まれてもおかしくない?地理的には六甲山で如何でしょうか。
  • 龍之介&キャスターのフリークスな描写、これは一般流通ではとても無理な感じ。そして恐ろしい事に龍之介という男、どうにも憎めない性格してます。ハンニバルも真っ青なのになぁ…。
  • ケイネス・エルメロイ・アーチボルト。一巻の時からコイツが切嗣の第一犠牲者だろうなーとは思っていました。「天才」の名に相応しい魔術師ではありましたが、いかんせん型月および奈須きのこ作品における体制側のエリートって悲惨な末路を辿るんだよね…と合掌。婚約者・ソラウ出てきた時点である程度ランサーとのアレコレも読めましたし。
  • 僕らのイスカンダルがまたやってくれた!イスカンダルで「サイン」なんて!アニメンバーなんば店爆笑。
  • セイバー・ランサーの共闘は熱い!騎士同士、背中を預けて闘う王道展開。そしてホロウの「今日の献立戦争」へと連なるエピソードでもある、と。献立戦争は、ライダーに嫉妬するセイバーが可愛いので幾度なく選ぶエピソードだったので、さすがに小説読んでる時に思い至りましたよ<ぬるぬるぷくぷくてらてら。むしろ、ゲームの方に違和感があったというか、騎士王の時代に異界の魔魚とやりあうのはおかしくね?と思っていたので、今回のキャスター戦で疑問が解けてスッキリしました。
  • 切嗣の得意とする魔術は何となくスター・プラチナとかザ・ワールドを連想させるなぁ。イメージ的には界王拳だけど。それに加えて反則級の必殺技、強いわこりゃあ。代行者でもある綺礼も恐ろしく強いし…二人の邂逅が怖い、でも楽しみ。今回、綺礼が触れた女の情念は後の奥さんとのエピソードにも繋がってくる心理描写だったのがまた興味深いですし。そういえばアサシンと闘ったのもアインツベルンの森だったかな?となると、元々アサシンのマスターであった事が大きいのか。本当に綺礼に関するエピソードは『stay night』に連なるものばかりで見逃せないです。
  • そして注目の宴、つーか呑み会。お題は「王の器」。駆けつけ一杯という概念はヘレニズム文化にもあった!いや、聖杯機能による後付の知識なんでしょうが、違和感なさすぎの台詞に思わず噴いたのでした。そこにゲート・オブ・バビロン使って高級品だすギル様も空気読みすぎ。こいつらと来たら、聖杯手に入れたらそれでもってまずはグイと一息しそうなノリだよなぁ。セイバーさん、そりゃあついていくのは困難ですぜ。
  • で、今巻におけるマイ・ベスト・シーン!アーチャーの、視線。淫靡、淫靡です英雄王!ほどよく酒がまわった上、葛藤する少女の苦悩を肴にセクハラ発言、まさしく暴君にしか許されない行為に何故かいたく感銘を受けてしまいました。その直後、イスカンダルの超ど級宝具にも痺れましたが―やはり個人的にはギル様プッシュで。
  • ところで今回の狂宴、何処と無く「しすたーくらいしす」を連想させるのですが。そう、妹王(イモキング)争奪杯の如く!あれも程よく酒がまわってたしなぁ…この辺りのギャグテイストを小説で再現できているのも考えてみれば凄い事だと改めて実感。虚淵玄、恐るべし。