花を咲かせるように、この恋を育てよう。

植物図鑑

植物図鑑

これが恋にならなかったら何になるの?というくらい気持ちの良い恋愛模様。楽しくて美味しい道草、正しく正しくです。それにしても道草料理、良いなぁ。美味しんぼで時たま出てくる野草料理のエピソードとはまた違う趣があります。アクを抜きすぎるとただの草、という表現が妙にツボ。とる量にしても、塩梅が必要なんですね。
道端で男を拾ったら、思わぬ拾い物だった…という展開はちょくちょく目にしますが、結末はこちらも王道といえば王道の、浮世の夢…というお話が多いですね。そういう意味では、樹の性格とか生活のしっかりさが、幸せな物語に導いた感ありです。さやかというヒロインも、何気ない飾らない女性の理想像だなと思います。こんなに良い女性、普通は気付いてあげられません。だからこその出会いでもあったし、つくづく「いい恋愛してるなー」という印象。甘々で何が悪い!何も悪くないです。
ここ最近の読み切りの単行本から入った口ですが、むしろラノベジャケ買い。この表紙は良い味出してるなー。電撃大賞のアレとかで、当時はスルーでしたからね。それでいて、ワンチャン図鑑コーナーにありそうな題名で。美味しくてためになる恋愛小説は、ちなみに「はまぞう」ならば図鑑と隣り合わせですよ…と思いつつ。