俺は女の子じゃないから、君とは付き合えない!

白鷺このはにその気はない! (一迅社文庫 は 4-4)

白鷺このはにその気はない! (一迅社文庫 は 4-4)

著者のコメントを見る限り、少し頭がオカ、もとい面白い人のようですね…って、文藝部発マイソロジーの作者さんかー…納得。帯は外したらこのヒロイン、完全に履いてないすね。まあ、何でもいいですけど。
という訳で、百合好きが高じて女子と付き合えない体質の主人公を巡る四角関係なラブコメ…は、タイトル通りにヒロインの白鷺このはを親友と百合カップリングする事に奔走する主人公という展開が、新鮮っちゃあ新鮮ですね。鈍感で周りの好意に気付かないステレオタイプではなく、百合愛好家という頭のおかしい主人公だからこそ下心なしに女子に接する→モテる→百合以外の組み合わせは自分を含めてNO→告白断る…というパターンで開幕ヒロイン撃破→殴られるという序盤の流れはかなり面白かったです。
後半は色々と落ち着く物語なのですが、感情を動かしていく側がヒロインなのは中々良い。個人的にはこのまま健全に行く事もなく百合ENDで行ってほしいのですが、それでは主人公の思惑と一致してしまい、かといって男女の恋愛に目覚めるのもお話的にはありきたり…つまりどう転がっても変態の道なのか。何と言う変な作風!
そんなこんなで、続けば続くほど落としどころがわからなくなりそうなので、密かに応援していこうかと。次回、姉(カップリング中毒)を激しく希望しつつ。