しけた顔〜まっさか たかが部下の1人や千人…死んじまったくらいでしけたカオー

機動戦士ガンダムSEED DESTINY 第28話「残る命散る命」感想。
さーてミネルバvsオーブ・地球連合の2回戦続きですが。アビス対インパルス、カオス対セイバーの戦いがますます白熱する中、ムラサメ小隊がなかなか良い動きしてます。ルナマリア/レイの駆るザクの砲撃をかわしつつミサイル浴びせ、レイ機の片腕と艦にかなりのダメージを与える所などは素直に「やるやんけ!」と思ってしまいました。そして致命的な一撃を加えてジ・エンド!と思いきや…インターセプト・オブ・フリーダム!!!…そろそろ寒気が背中を伝ってきそうです。仏の顔も3度まで。
そして再びカガリ代表の説法が始まって、という所でシンがブチ切れ。ストライク・ルージュにミサイル射撃するもフリーダムが阻止しつつ反撃。迫るフリーダムに「お前もむかつくっちゅーねん!」と種割れマトリックス避けを見せるインパルスは正直凄いです。でもキラは素の状態で同じ事できるのね…ガクリ。セイバーが止めに入ると、ここはチャンスとばかりにカオス・アビスが乱入。結果:カオス、瞬殺。キラさんの眼がマジ怖かったっす。そりゃあアスランと仲良く踊っているところを邪魔されたらブチ切れるのも当然デスネ。そしてアビス、水没。海上フィギュアスケート中のインパルスにビーム射撃するのですが、それに対する反撃がイカす!ブラストシルエットを盾としてビームが当たった瞬間に切り離し、本体は回避するところや、爆風を利用して?槍を投擲する動きは秀逸というか。アビス側から見れば、直撃で爆発した!と思った中からの攻撃に不意を突かれたという事になるのかな?ともかくファントムペインは番組前半で退場となりました。
後半に入り、ムラサメ小隊が再度ミネルバにアタックするのですが…ここからかーなり泣ける展開に。まずは小隊長のババさんが熱いなぁ。カガリ必死の説得を聞いた上で、軍人としての責務を果たす姿勢は立派に思いました。前提条件としての「戦争はいかん!」という感情からすればカガリの言動も分かる。まるで特攻隊のように散っていくオーブ軍の心中如何ばかりか、ふと現実に立ち帰って考えたりしますけど。それでも最後にはカガリのために、オーブのために、映像ではでないであろうけど各々の家族のためになると信じて、「我らの涙と意地、とくと御覧あれ!」とカガリを押しのけてミネルバという死地に突っ込む場面は響いてくるものがありました。ちなみに結果はルナマリア機大破、ミネルバ主砲被弾というまたもや結構な被害をもたらした事に。
もう一息だ、と発破をかけるネオとは別に、空母を前進させるトダカ一佐。戦争に関するアレコレには疎い自分が見ても、いかにもマズイ行動ではありますわな。ただ、これはトダカさんが「どうすればオーブの立場もカガリ様も守れるか」という考えでもって動いたような感が。連合軍が見ている手前、最大限に働かなくてはいけない状況の中で、攻めに攻めて全滅という事になれば確かに壮絶な幕引きですね。あまりに悲壮な決意。えー、ちなみに「今悲しみに暮れるカガリを見てすら何とも思わないのなら君を討つ」とばかりにセイバーがフリーダムにメッタ斬りにされるのは少し笑った。何となく。
それと、空母に残ると食い下がる副官に対して、「死んだ身となるならばアークエンジェルに行け」という発言は今後の事を考えればちょっちまずい台詞かも知れません。またもやオーブがテロリストと共謀などと叩かれかねない訳ですが、ただしポイントとしては今回の戦闘で死んだ事にしてこっそりアークエンジェルに協力しろ、というニュアンスがあるという処か。今ここで死ぬくらいならアークエンジェルに合流した方が今後オーブを守る上で役立つのではないかという事と、「死人」という立場ならば国のしがらみは超えられるという事。…うーんどうだろう、やっぱりテロリストくさいかな。まあ、カガリの言葉を直に聞くオーブの人、という立場も今後必要なのではないかとも思う訳で。
で、最後、トダカ一人を残す空母を討つのはソードインパルス。互いに顔を見る事もなく、しかし心に残る出会いはしていたという思い出をよぎらせつつ、タケミカヅチ撃破。泣けますわ、これ。思わず敬礼ですよもう。一連の行動の是非はともかくとして、今後のオーブが幸いな方向に向かえば良いですね、と思った次第でありますです。