♪ゴートゥヘル雛見沢
お前なんか私に殺られて 無限地獄に落ちるが良いさー ゴートゥヘル♪ゴートゥヘル♪ ゴートゥヘル雛見沢ー♪
…と言う訳でクリアーしました『ひぐらしのなく頃に 目明し編』。今回の主人公・詩音がズバっと解決!雛見沢村連続怪死事件!…という内容ではモチロン無く。淡い恋心を抱く少女が何処をどう間違ったら「くけけけけけけけけけけ」と笑う素敵ヒロインになれるかをじっくり丁寧に書ききった内容に、爽やかな読後感すら覚えてしまったのでした。爽やか?
一連の惨劇に対する「解」を期待にするにはまだ早いのでしょうが、仮に「目明し編」で明かされた真相というかトリックが「鬼隠し編」などでも適用されるのならば、かなりの謎が繋がっていくんだろうなーとも思えた、ような。
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2005/06/24
- メディア: 大型本
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イラストと言えば新規書き下ろしのヒロイン全身図も。各ヒロイン共に含みのある1枚に仕上がっていますなー。ていうか、武器持ってないのが魅音だけとは激しくおかしいような、逆に納得というか…変な気分。足元にハートのAが落ちている辺り、一番の乙女は魅音であるという事なんですかね。レナはスマイルアックスと分かり易い組み合わせ、詩音はストラップ付けるほどの愛着が逆に怖いスタンガン、沙都子はワイヤーのフックが自分のセーラーに掛っている辺り憎めないなと思わせるトラップ…と、各々の性格を表していて面白いです。そんな中、一番物騒なのは梨花で、注射器にナイフはともかく横の「足跡」は何なんでしょうか?まるで見えない「何か」が立っているとでも言いたいような。これが重要なサジェスチョンとなるのでしょうか。
重要と言えば、用語集もかなりのもの。各人物の紹介は表の顔から裏の顔?までまとめられていて便利かつ意外な内容。暇潰し編で考察されていた部分とか、抜け落ちている情報なども多いので助かりますし。あ、鷹野三四や知得先生は結構なトリビアでした。他にも小ネタ満載で読み応えあり。それでもって気になった所はと言えば、やはり梨花の部分。第1子を女子にするための「間引き」があったのではないかという考察=梨花は真にオヤシロ様の生まれ変わりではない?という推論。ちょっとした引っ掛かりを感じただけですが、現在は没落したと言っても良い古手家の闇も実はかなり深い?と思わせるには充分でした。
そんなこんなで、かなり実用性も高くて満足ーな一冊。私的捜査ファイルは一部、あまりの凝り様な出来に読むのが怖くなってしまった…という事もあったのですが、今回はそんな事もなく素直に楽しめたので良かったなぁ、と。しかし謎は一向に解けないまま、ではあるのでした。