あなたの心に触れる、こんなツンデレがあります

ダ・ヴィンチは割と良く読むものの買うまでは行かない雑誌、というのがスタンスでしたが今月の特集の見出しは確かに煽ってる煽ってる!と思いつつ購入。インタビュー記事が注目されているのかな、個人的には22P・23Pの特集に目が行きます。組み合わせが的を得ているかどうかはともかくとして、一般読者層→ライトノベルという誘いとしては上手いなーと思う。
そんな中で、少し考えさせられる意見がありまして。

ライトノベルばかりを読んでいて、趣味・読書とはこれ如何に?という事だと思うんですが、これは少し耳が痛いかも。ちなみに

ライトノベル読者に対して嗜好のタイプ別に「おすすめの非ライトノベル書籍」を紹介するような方向のアプローチがあっても良いのでは?……などと思ってしまうのです。

という提案に関しては、それこそ自分の偏った読み方では難しい。これまでもミステリなどと絡めて色々比較した読書感想をやってきたつもりではあるけれど、古典から名作まであらゆる文学とライトノベルを絡めて紹介するまでには至らないし。とにかく、こういうアプローチをサラリとできてしまう人は格好良いんでしょうなー、誰かやって欲しいもんだと思ったのでした。
…とまあ「できない」と逃げるのもなんなんで、少しやってみますラノベ→非ラノベへの誘いを!

月の光(ルナティック)

月の光(ルナティック)

性と麻薬と宗教の先に究極のツンデレがある―こんな鮮烈なヒロインはラノベでもなかなかお目に掛かれない。そもそもが、文学好きな野郎にいきなりのパンチを浴びせるような内容の小説であるのだ。主人公のジョーと律子の甘い関係はほんの一瞬、しかしそれこそが醍醐味であるとも言えよう。緻密な世界観、練りこまれたキャラクター、用意された華麗なビジュアルに彩られたライトノベルツンデレヒロインは、時として甘ったるい。こてこてなのだ。対して純文学の突き放し様はどうか。大体は、ほんの少しの描写しか許されていないかのようなキャラ描写が、読む側をこれでもかというくらいの萌えに誘う事もある。まさしく「月の光」のような澄みきったツンデレを味わえる…そんな一冊。