少女に乙女の戦う道は。

春は出会いの季節です アルテミス・スコードロン (ファミ通文庫)

春は出会いの季節です アルテミス・スコードロン (ファミ通文庫)

かなり久しぶりにファミ通文庫を1冊、購入してみました。ジャケ買いの部類ですが、『群青』『空鐘』と戦記モノづいていたので、その勢い続きという意味も。こんな買い方も縁の一つだったりする訳で。舞台設定は以下、

2272年。MAPLE(アジア自由経済共同体)の誇る女性士官養成学校、通称『練女』。“機動装甲(モバイル)”を疾駆し命」を賭して戦う未来のため、過酷な訓練に励む少女達の汗と涙と友情と熱血の日々。

という内容。『ガンパレ』と『ランブルフィッシュ』と『マリみて』を掛け合わせたような物語でしたが、少し切ない始まりと憂鬱な中盤と何気ない寮生活と学園生活との組み合わせは悪くなかったです。主人公の春音が少し印象弱い?とも思いますが、もし続編が出るのなら色々動きが出てきて面白いだろうな、っといった所。逆に、続かないのならば物足りない締め方なので、ドカンとやって欲しかったかも。
戦闘による疾走感・躍動感よりも、その時々の乙女達が感じる心情心理を捉える方に重きが置かれているので、むしろまったりと読める作品だと思いました。

帝立第13軍学校歩兵科異常アリ!? (1) (まんがタイムKRコミックス)

帝立第13軍学校歩兵科異常アリ!? (1) (まんがタイムKRコミックス)

そして漫画の方でもそれらしいのを選んでみました。この作者の本、帯をめくったりカバーを外したりするのが楽しみなのですが、今作はマトモな企画でした。凝ってはいますけど。やはり『私立彩陸高校超能力部』が特別アレですかそうですか。題名の響きといい長さといい似通ってはいますわね。
それにしても、トレンドってのはあるもので、百合百合しい描写というのは自然と多く見かけるようになったもんだなぁと。このマンガでいうと、ジークなどは一昔前ならもう少し扱いは良かったと思われる設定ですが。刺されたりどつかれたり、結構な扱いだ。
内容的にはコメディ重視も、シリアスな部分は上手く溶け込んでるし、何より人物のバラエティが素晴らしい。主人公=元気娘、というのは作者定番っぽい設定、そこに凛々しいヒロインをつけていちゃいちゃさせているのが良い感じ。同じ歩兵科のメンバーに加え、騎兵科のサフィア・魔法科のニキとなかなか賑やかなのもまた良しです。
という訳で、こちらはより手軽に4コマ的なノリの漫画でした。次回はクリスとメノアの更なるいちゃつきっぷりに期待しつつ。