どこまで行けるのか

εに誓って (講談社ノベルス)

εに誓って (講談社ノベルス)

久しぶりと言えば久しぶり、けれどあんまり待った感じはないGシリーズ第4段。相変わらずの読みやすさ…というかあっという間に読めてしまうシンプルさは何なんでしょうコレ。とは言うものの、バスジャック事件を萌絵たちがどうやって解決すんの?という点においては、最後まで上手く引っ張ってたなぁと思います。トンネル部分はわかっていてもドキッとさせられた訳で。
今回のキーワードである「εに誓って」というメンバーの心理描写もなかなか効果的なトリック。何より、彼らが目指す果てを思わず覗いてしまいたくなるような、チープなようで響いてくる描写がグッド。今までの作品の中では一番共感できる(わかりやすい?)ものがありましたわ。
そして何といっても、今回の目玉は山吹でしょう。ものすごーく同情しちゃうなぁオイ。ちなみにラストシーンだけはばっちり予想通りで笑えたし。まあ事件そのものよりもよっぽど心配事ですわな。しかし姉に無茶な頼まれごとされる山吹クン…萌える。
萌えると言えば、海月の方も相当なもの。今回の事件が起きてもマイペースで本読んでるのに、萌絵が来るとわかった時だけ思わず反応して!わかりやすいったら。まあ、そんな反応をあらかじめ予想して焦る加部谷さんも可愛いっちゃあ可愛いんですけどねー。そんなこんなで、思ったよりも綺麗な物語なのが意外?でしたが。ちょいとお気に入り。