問おう。貴方が私の犯人か？

ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ ! (講談社ノベルス)

イエス、ユアハイネス。読了した今なら言える、オレも犯人の仲間入りだぜ！と。ナンバーワンかどうかはともかく、島田荘司の推薦文は端的にこの作品の感想を表現できていると思う。自分が読んでみて抱いた感想も似たような感じだったので、特に言及する事もないくらいには。帯文句が気になった人は買ってみて損はないでしょう、恐らく。
より個人的な感覚としては、かなりエンタメ色が濃いのでサクサク読める点が好感触。たとえば今月の電撃文庫の新刊の中から『トリックスターズＣ』を進んで購入するような人ならば違和感なく楽しめる一冊とも言えるでしょう。ガツーンとやられた！というよりは、最後に思わず頬がふにゃっとにやけてしまうような一瞬の感情の爆発が久しぶりに心地よかったな…と思いつつ。