まえがき有の超！青春ミステリ

ノーカット版 密閉教室 (講談社BOX)

ノーカット版 密閉教室

交換会２冊目。どこかで見た事あると思ったら講談社ＢＯＸで出てた作品でした。ミステリでまえがき付きなのは珍しいなーと思いつつ読了。
納得。こりゃ作者も思わず書きたくなるわ、まえがき。ＢＯＸで再登場したのも頷けます。ピッタリの作風じゃん。つまり西尾維新とか清涼院流水とか好きなら読んどけ！という事なのか。
それにしても、これ程までに作者の勇んだ、勇みまくった情熱を感じるミステリはお目にかかった事がないかも知れない。少なくともライトノベル以外では。登場人物の痛々しさとスタイリッシュさが交錯するやり取り、好きな人には堪らないですなぁ。オレも好き。主人公の工藤君など、「ところで相棒のエピゴーネンって奴は一体何をしでかしたんですか？」ととぼけつつ別冊マーガッレトを放課後読んでいる好人物。同日同刻、ヒロインの吉沢さんチョイスは『赤と黒』であるからして何とも可笑しい訳です。破天荒に破綻しそうな展開を軽妙にして一部ウケな絶妙ノリで突っ走る作品、個人的には超オススメ。