1分間の孤島へようこそ

遭難、

遭難、

自分大好き♥私は私のことが好きすぎて、それでたまに他人を傷つけちゃうこともなくはないってだけなのだ。

久しぶりに戯曲集を購入。トップランナーの再放送か何かで見かけた直後だったので思わず。小説の方でも芥川賞三島由紀夫賞の候補になっていたりと、近頃注目の劇作家さん。この作品で鶴屋さん西北戯曲賞もめがっさ受賞しているようです。にょろーん
本として読むと驚くほどあっさりで、やはり舞台の呼吸タイミングは偉大だよなぁと実感。でも里見先生の台詞はなかなかのカオス。いやな感じに人の本性を見抜いてます。公演本番中が、まさしくいじめによる自殺が続いていた最中とあって妙なスリリング感を漂わせていて。先生と生徒、どちらが悪い・悪くないという図式で「みたい」人には捉える事のできない視点の妙。悪意をサラリと表現できた時点で、お芝居として素晴らしい出来になったんじゃないかなーと予想しちゃいます。
そして、舞台特有の人間関係の推移が!どんでん返しという程ではないものの、いつの間にか妙な和み方している一幕…舞台では一つの世界の中で、時々起こる「席移動」の描写が凄く良いなぁと。ミステリのトリックとも違う舞台特有の仕掛けに何よりも感服しつつ。第10回鶴屋南北戯曲賞受賞作。