2007年上半期ライトノベルサイト杯

滑り込みー!で今回も参加です。何気に自分の読書履歴を振り返る良い機会にもなっているのですが<ラノサイ杯、今年に入ってからは精神的・時間的余裕の無さから、保守的な買い方しか出来なくなっていてやや凹み状態。エンタメ作品や戯曲集に若干比重を置いた事も手伝ってはいます。そんな中で光っているのは中村九郎先生ですねヤハリ。

  • 単発部門

【07上期ラノベ投票/単発/9784086303507】
樹海人魚とどっちが良いか迷いましたが、インパクトや読み応え(読み難え)という点では圧倒的にアリフレロの勝ちなので。のみならず、上半期ベスト…と言ってしまえる己の偏読っぷりがちょっとイヤ。砂漠のような海を泳いで掴んだ一筋の光のような読後感が堪らない一冊。オススメはできません。
塔の町、あたしたちの街 (ファミ通文庫 お 4-4-1)

塔の町、あたしたちの街 (ファミ通文庫 お 4-4-1)

【07上期ラノベ投票/単発/9784757734234】
こっちは完璧に作家買い。見た目とは裏腹に凶暴なのはショートのなごみんですよ?ややマイナー寄りの趣向好きにはピッタリな作家さんなのですが、いかんせん続編が…アルテミス スコードロンとか未練たらたらなんですけど。ともかく、ちょっと寄り道の多い百合推しが良い感じ。
メメントモリ (Edge)

メメントモリ (Edge)

【07上期ラノベ投票/単発/9784198622879】
今まで単行本はラノベに数えないという基準で選んできましたが、この作品だけは特別。個人的に大ヒットでした。読んだ当時の感想はこんな感じ。特に濃い展開でもなく、剣も魔法もでてこなくて、恋愛青春モノという程の起伏もないけれど…おっかなびっくりカクテルを飲んでみたらちょいと感動しました!的なノリが凄い好きです。密かにオススメ。【07上期ラノベ投票/単発/9784840238793】
2冊目を裏表紙仕様にして自己満足な精神状態です。リストアップしてみたのはこちら。以降、最後に「嘘だけど」で締めたくなる病気が流行ったとか流行らなかったとか。半分嘘。そういえば「半分嘘」という芸風を持つ私事な観点から言わせていただくと、みーくんには非常に共感せざるを得ない、と。あーでも、あそこまで病んでないとまーちゃんには出会えないのね…と少し残念に思いつつ。【07上期ラノベ投票/単発/9784086010207】
イラストレーター変更は若干残念でしたが、今後の暗黒展開を大いに期待させる楽園(学園)カルテットなストーリーがとても素敵。『白い花の舞い散る時間』以降、目が離せない一連のシリーズを是非。何となくシリーズ展開のテンポに不穏な空気が漂っていない事もないのでプッシュプッシュで一つ。

  • シリーズ部門

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784757735064】
オペラ座の怪人』がモチーフとあって、非常にスペシャルな一冊となりました。実は偶数巻の方が好みだったり<文学少女。ラウル役がまさかまさかのあの娘、という意外性に驚きつつも最後には大いに納得できる神懸った展開に思わずブラヴィ、ブラヴィ!とファントムばりの喝采を送りたくなること請け合いです。
ガンパレード・マーチ 山口防衛戦 (電撃文庫)

ガンパレード・マーチ 山口防衛戦 (電撃文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784840237789】
ガンパレ、とうとうオリジナル展開!を記念しまして1票。とは言え累計100万部突破は、ガンパレ自体の面白さ・世界観の広さもさる事ながらノベライズを担当した榊涼介氏の筆力に依る部分が大きいのは言うまでもありません。隠れたメジャー級の作品、一気に読むのがアレだったらとりあえず熊本城決戦は是非にー。
陰陽ノ京〈巻の5〉 (電撃文庫)

陰陽ノ京〈巻の5〉 (電撃文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784840237642】
何と5年ぶりという、ラノベには珍しいスパンで出た『陰陽ノ京』シリーズ最新作。母は強し!天一ヨロシ!
神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)

神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784840238885】
何というニート…なんてネタに出来たのは1巻まで。良い感じに深みを増したニートティーン・ストーリーは、探偵役のアリスもさる事ながら(ていうか完璧エロス担当)、彼女を取り巻く多種多様のニート及びニート候補が素晴らしいチームワークで熱くさせてくれます。ヘタレ系でありながらジゴロの才能アリかもな主人公・ナルミ君が更なる覚醒を果たせば大化けするかも?な作品です。
トリックスターズC〈PART2〉 (電撃文庫)

トリックスターズC〈PART2〉 (電撃文庫)

【07上期ラノベ投票/複数/9784840238502】
トリスタも最後の最後に、こういう組み合わせで来たか!とサプライズな展開はさすがの一言。いやはや、お気に入りのシリーズでございました。何といってもイラストの秀麗さはトップクラス。ミステリ要素に百合込みの人間関係の推移など、ちょいと口に出来ないトリックが小粋かつ小生意気。とりあえず最後のクロスワードパズルを解いて脱力したのは俺くらいで良い…と思いつつ。