決戦、岩国へ

ガンパレード・マーチ山口防衛戦〈3〉 (電撃文庫)

ガンパレード・マーチ山口防衛戦〈3〉 (電撃文庫)

怒涛の2ヵ月連続刊行、それでも焦れてしまうシリーズ<山口防衛戦>は恐らく次巻に来るクライマックスに向けてどこもかしこも予断の許さない展開に。たとえば紅陵女子αの面々はピンチになりながらも生き残ってハッピーエンドかな?と半ば安心していたのですが、とんでもない!彼女たち前線に出る兵士の常に死と隣り合わせな描写は、いつ誰が逝っても可笑しくない状況で読んでる間中ハラハラしっ放し。おまけに頻繁にやりとりされる「この戦争が終わったら」トークが、死亡フラグがどうというレベルを超えた頻度なので、もう!泣けますマジに。妹への手紙とか反則です…。
5121に関しては、個々の隊員がレベルアップを果たしつつ自衛軍との連携も上手くなって安牌かと思いきや最後にとんでもない状況に。知性体や第五世代に幻獣共生派と、目に見えにくい相手が最大の敵…というのは榊ガンパレ共通の流れとはいえ、巻を重ねるごとにきつくなるなぁ…と半分感心、半分ため息。5121がガツン!と来ないと旧荒波小隊や合田小隊、紅陵女子α小隊の面々が一層ヤバいので何とか切り抜けてほしい、と。
そんな重苦しい中でも光るキャラクターの魅力、今回は森が可愛かったかな。あと、加藤。「そんなものは……」「九州に置いてきた」のやり取りが最高。メチャメチャ良い女になってます。しかし加藤のみならず、全ての面子の決意でもあるんだよなーと思うと、やはり九州戦での犠牲者230万という数字の凄まじさ。そしてオリジナルキャラの面々は、荒波小隊の一人・村井と紅陵女子α小隊・<オケラ>二号車担当の橘や矢吹少佐、合田少尉といった面々がビジュアル入り。橘嬢の可愛さは素晴らしい!これであと森田が揃えば…ううう。
という訳で、次は10月!もの凄いハイペースですが、ここで止めると熱が冷めるのも恐らく事実、山口防衛線の年内決着を夢見つつ。