トールハンマーで家族計画を

まさかの続編でしたが、その方向性も意外や意外で楽しめました。東野圭吾の『眠りの森』を森ミステリィ調にアレンジしたような感じ。半分嘘。西尾維新読んでたらもっと簡単に表現できますか?そしてポストカード目当てで複数購入の運びとなりましたが、レフトサイドのイラストも今回の新旧彼女対決を上手く表現していて素晴らしい!まーちゃんサイド3枚目、パンをパクつく姿が何ともラブリー。ノット・ロケーションなのはさて置いて。
もしも透とまーちゃんが鉢合わせしていたら血をみる事請け合いよね…とドキドキワクワクしながら待ってたけど、みーくんにとっては幸運にも修羅場にならずで、こっちとしては残念。と同時に、顔を合わせなかった理由にも納得。ミステリとしては反則気味な展開ですけど、みーくんの観察眼には感服です。あーでも、夜の散歩あたりで結構わかる描写にはなってました。流石にオチは読めませんが。つか、まーちゃんのロックンローラーっぷりの前には事件性など吹き飛んでしまうのですよね、どうにも。
それにしても、長瀬さんサイドのお話としては何とも青春めいて、この辺の描写が東野圭吾と言いたくなった要因かも。看護婦さんやジェロニモさんも良かったのですが、如何せんインド人を右に、なゲーメスト世代直撃なネタとか通信空手とか、会話が瀟洒すぎてもう。そこに行くと、元カノが唐突に訪れた真意とは?という軸で展開される、切なくなるほど酸っぱいタルトシトロンのような関係が、例えば『同級生』とか『昔僕が死んだ家』を連想させて。青春ミステリーとしても充分良かったです。
まーちゃんサイドはただただ、まーちゃんが可×くて!畜生、みー君と換わってほしいよマジで!ボクが換われば3人目。彼女の特殊性と超絶美少女っぷりが事件を呼び寄せたといっても過言ではない事件だったなぁとしみじみ。嘘つき探偵みーくんとトリックスターまーちゃんの今後に要注目です。もし4冊以上でたらM&Mシリーズって名乗れば良いと思うよ。嘘だけど。